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2018年4月10日 (火)

1000文字内小説→認識しません



<認識しません>
耳元でアシスタントAIが騒いでいる。

「うるさい、今日は休みだろ、とめろ」
<認識しません>
「だから、止めろっつーの」
とうとう壊れたか。珍しく手動でAIを止めた。

 AIが浸透した。タブレットでメールを見ると、

もう一度タブレットに触れると、

"存在証明する、印鑑、住基カード、免許証、など市役所に手続きしてください"

 市役所って今博物館みたいなとこ。物理的な証明書はあるが普段は飾り。。

外にブーンと音、

ベランダにドローン。カメラが自分をとらえている。

「なんだよ」

 書類一式カバンに詰め外に出た。

あれ不審者追跡用だ。
<とまりなさい>
スピーカーから音。

 道に出た。自動運転の車。その時だ。運よく昔ながらのタクシー。手を大きく振り呼び寄せ乗った。
「どちらまで」
「市役所まで、は早く」
「シートベルトな。元気よく走るから」

 そういうと、キャァィィィとタイヤが音だした。後ろからドローン。

「カマすぞ」

 運転士はハンドル横のボタンを押した。グッと体が座席に押し付けられる。

「あのドローン、ここは無理だろ」
ハンドルを器用に操り、工業地帯の立て込んだところに突っ込む。
「お客さん現金払いだよな」
「も、もちろん」

市役所。今は博物館。駆け込んで中のデータ保管室に。
「ご用件は」
「あの、存在証明をしに来ました」
「書類などお持ちですか」
「はい」
「では、この様式3号に記入2階5番窓口に」
普段ならこんなふざけた真似をしないだろ。
窓口に向かう。

階段を上がったところだ。まばゆいライトに照らされた。
「はーい、今日のドッキリです」
「えっええー」
「ご存知ですよね、存在確認番組」
「見てますけど、なんでけどなんで僕が」
「見ていればわかるでしょ、無作為に選ばれ、存在確認システムの脆弱面確認のため走り回る」
「けどねぇ」
「ご心配なく放送時にはご本人とわからぬよう加工いたします。」
 モニターにはイケメンの俳優がハデなアクシヨンをしながら走り回り、タクシーがホイールスピンをしながら10台ほどのドローンを巻き…

「タクシーは」
「偶然です。それでは、放送に同意として手続きを」

 疲れがドッときた。


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